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090年、章帝の子を東方に封じる

『資治通鑑』を翻訳します。
内容はほぼ網羅しますが、平易な日本語に置き換えます。

090年夏、章帝の皇子を東方に封じる

肅宗孝章皇帝下永元二年(庚寅,公元九零年)
春,正月,丁丑,赦天下。 二月,壬午,日有食之。
夏,五月,丙辰,封皇弟壽為濟北王,開為河間王,淑為城陽王;紹封故淮南頃王 子側為常山王。 竇憲遣副校尉閻盤將二千餘騎掩擊北匈奴之守伊吾者,復取其地。車師震懾,前、 後王各遣子入侍。

090年春正月丁丑、天下を赦した。2月壬午、日食した。
090年夏5月丙辰、皇弟の劉壽を、濟北王とした。劉開を、河間王とした。劉淑を、城陽王とした。もと淮南頃王の子・劉側に、常山王をつがせた。

胡三省はいう。光武帝は、済北を泰山にあわせた。河間をはぶいて、信都にあわせた。城陽をはぶいて、琅邪にあわせた。諸王を封じるタイミングで、泰山を済北国とした。洛陽の東1150里だ。楽成、涿郡、渤海をわけて、河間国をつくる。洛陽の北2500里だ。琅邪を分けて、城陽国をつくる。
ぼくは補う。後漢の皇統が、ここから広がる。詳細:後漢の「御三家」、章帝八王

竇憲は、副校尉の閻盤に2千余騎をあたえ、北匈奴の守る伊吾を攻めとる。車師は震懾した。車師の前王と後王は、後漢に人質をだした。

月氏求尚公主,班超拒還其使,由是怨恨,遣其副王謝將兵七萬攻超。超眾少,皆 大恐;超譬軍士曰:「月氏兵雖多,然數千里逾蔥嶺來,非有運輸,何足憂邪!但當收 谷堅守,彼饑窮自降,不過數十日決矣!」謝遂前攻超,不下,又鈔掠無所得。超度其 糧將盡,必從龜茲求食,乃遣兵數百於東界要之。謝果遣騎□金銀珠玉以賂龜茲,超伏 兵遮擊,盡殺之,持其使首以示謝。謝大驚,即遣使請罪,願得生歸,超縱遣之。月氏 由是大震,歲奉貢獻。

月氏は、後漢の公主を嫁がせたい。班超がことわり、使者を追い返した。月氏は、班超を怨恨した。月氏の副王・謝は、7万で班超を攻めた。班超は、兵が少ないが、月氏を破った。月氏は班超に大震し、歲奉し貢獻した。

初,北海哀王無後,肅宗以齊武王首創大業而後嗣廢絕,心常愍之,遺詔令復齊、 北海二國。丁卯,封蕪湖侯無忌為齊王,北海敬王庶子威為北海王。 六月,辛卯,中山簡王焉薨。焉,東海恭王之母弟,而竇太后,恭王之甥也;故加 賻錢一億,大為修塚塋,平夷吏民塚墓以千數,作者萬餘人,凡征發搖動六州十八郡。 詔封竇憲為冠軍侯,篤為郾侯,瑰為夏陽侯;憲獨不受封。

はじめ、北海哀王は、後嗣がなかった(086年)。章帝は、齊武王(劉縯)に後嗣がなく、斉国が廢絕したことを愍んだ。
章帝は遺詔して、齊国と北海の2国を復活させた。5月丁卯、蕪湖侯の劉無忌を、齊王とした。北海敬王の庶子・劉威を、北海王とした。

劉無忌は、斉王・劉晃の子。章和元年、劉晃は貶められた。北海敬王とは、劉睦だ。

6月辛卯、中山簡王の劉焉が薨じた。劉焉は、東海恭王の同母弟だ。竇太后は、東海恭王のメイだ。ゆえに東海恭王は、錢1億をもらった。銭をつかい、塚塋を改修した。6州18郡から、1万余人が動員された。

胡三省はいう。竇太后の母は、ヒ陽公主だ。東海恭王・劉強の娘だ。

竇憲を冠軍侯(南陽)に封じ、竇篤を郾侯(潁川)とした。竇瑰を夏陽侯(馮翊)とした。竇憲だけが、封爵を受けず。

ぼくは思う。竇憲の意図が、分かりません。


090年秋、南匈奴が、北単于をキズつける

秋,十月,乙卯,竇憲出屯涼州,以侍中鄧疊行征西將軍事為副。
北單于以漢還其侍弟,九月,復遣使款塞稱臣,欲入朝見。冬十月,竇憲遣班固、 梁諷迎之。

090秋10月乙卯、竇憲は涼州に出屯した。侍中の鄧疊は、征西將軍事を代行し、竇憲の副官となる。
北單于は、漢に弟を追い返されたので、090年9月、ふたたび稱臣して、朝見したい。090年冬10月、竇憲は班固と梁諷におくり、北単于の使者を迎えた。

會南單于復上書求滅北庭,於是遣左谷蠡王師子等將左右部八千騎出雞鹿塞, 中郎將耿譚遣從事將護之,襲擊北單于。夜至,圍之,北單于被創,僅而得免,獲閼氏 及男女五人,斬首八千級,生虜數千口。班固至私渠海而還。是時,南部黨眾益盛,鄰 戶三萬四千,勝兵五萬。

たまたま南單于は、北単于を滅ぼしたいから、8千騎で出陣した。中郎將の耿譚は、從事に命じて、南単于を守った。南単于と耿譚は、夜に北単于を囲んだ。北単于は、受傷して逃げた。閼氏(北単于の一族)の男女5人を捕え、斬首8千級、生虜は數千口。
班固は、私渠海から還った。このとき南匈奴は、兵が増えて盛んだ。南匈奴は3萬4千戸、勝兵は5萬だ。101225

政治家や軍人?として活動する班固を、調べねば。北単于は、後漢に臣従しにいったのに、後漢の中郎將・耿譚に、攻められた。可哀想に。班固は、北単于の使者を迎える役目を、失敗したとも言える。

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